- 2024.02.07 Wed 13:22
二代目利他プロジェクトリーダーの北村匡平准教授が日本経済新聞で利他を語る
2021年4月〜2023年3月に未来の人類研究センターのメンバー、そして二代目の利他プロジェクトリーダーとして映像や遊具などのメディアと利他の関係について研究、センター所属期間終了後も利他研究を続ける北村匡平准教授が「利他」について語った内容が、2023年10月27日の日本経済新聞、高校生向け特別版で「今こそ、利他」と題して掲載されています。(東京工業大学 大岡山キャンパス 西9号館1F リベラルアーツ研究教育院 リベラルアーツ図書室にて記事全部を閲覧可能)
日本経済新聞(高校生向け特別版)第2部8A
2023年10月27日(金)
今こそ、利他
「多様性の本質」
東京工業大学 リベラルアーツ研究教育院 准教授
北村匡平氏
記事本文より北村准教授の発言を抜粋:
「バブル崩壊後、日本社会には個人主義と自己責任がまん延している。この殺伐とした世の中で、よりよく生きる手掛かりになるのが利他だ」
「利他は各学問で様々な解釈や考え方が生まれており、そもそも普遍化が難しい概念だ。だからこそ、人間の営みにおいて価値がある」
「公園や遊具には余白がほしい。自然を生かしたプレイパークなどでは、子どもは環境や季節をうまく使い、見立て遊びを楽しむ。想像力が磨かれることで他者への思いやりが増し、利他的な交流が生まれる」
「大きなネット状の遊具には、ジャンプしている子どもと、そのジャンプで生まれる揺れを楽しむ子どもがいる。揺らしている子が恩恵を与えているが、本人は自分が楽しいから跳びはねているだけ。自ら楽しんでやっていることが誰かのためになっているのがベストな利他だ」
「マジョリティーとは、他者との違いを何も気にせず生きていける人たちのことだ。現状に不満や怒りがない人は、恵まれている。だから、他者との違いに悩んでいる人の存在を想像できていないのかもしれない」
「想像力を持って他者に目を向けることこそ、利他の原点。これからの時代を生き抜くのに必要な力だ」
この記事に登場する卒業メンバー:
北村匡平准教授